採用活動に関する業務は数多く、現に「煩雑化していて困っている」という人事・採用担当者の方は多いのではないでしょうか。もし心当たりがあるなら、ぜひ選考管理システムの導入を検討してみてください。さまざまな便利機能により、採用業務の効率化を図ることができます。

そこで今回は、選考管理の概要をはじめ、選考管理システムのメリットや選び方についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

選考管理とは？選考管理システム導入で効率化できる

選考管理とは、新卒・中途採用の求人に対する応募受付から、応募者の選考、内定出しまでを含んだ一連の業務のこと。応募者が少数であればそこまで労力をかけることなく対応できますが、数十人・数百人となると同時進行が困難になるため、準備を整えて効率よく進める必要があります。

しかし、企業の人事・採用担当者は選考管理に限らず、ほかの業務も担当していることがほとんど。仮に、ほかの業務が忙しく選考管理に時間を割けなくなった場合、ミスや対応遅れが頻出し、採用活動そのものがうまくいかなくなる可能性があります。
こうした事態を避けるためには、あらかじめ選考管理のプラン・スケジュールを立てたり、選考管理に着手する担当者を決めたりと、念入りに準備することが欠かせません。

このほか、選考管理システムを導入することも、選考管理を効率よく進める方法のひとつです。
選考管理システムを活用すれば、応募者の情報や採用進捗などをデータ化して一元管理できるため、いつでもリアルタイムで情報を確認できます。また、応募者の評価に関する情報を楽に社内で共有できるので、採用担当者が複数人いる場合のやり取りもスムーズです。

選考管理システムのメリット

選考管理システムを導入するメリットには、主に以下の4つが挙げられます。

1.応募者の選考状況・進捗を確認できる

上述のとおり、選考管理システムでは応募者の情報や採用進捗などをまとめて管理できます。そのため、システムにアクセスさえすれば、いつでも好きなタイミングで必要な情報を確認できるのです。
「この応募者はどのような人物なのか」「選考状況はどうなっているのか」「社内の誰が担当しているのか」などを一目で把握できるため、計画的かつ効率的に採用業務を行えます。

2.面接や面談の日程を調整しやすくなる

多くの選考管理システムでは、応募者の情報とあわせて、企業の人事・採用担当者のスケジュールも管理できます。そのため「誰がいつ空いているのか」が一目瞭然となり、面接・面談の予定を立てやすくなるのです。また、選考管理システムによっては「人事・採用担当者へ面接日を自動通知する機能」を搭載していることも。この場合、個別で連絡する手間がなくなるので、採用業務をより効率的に進められます。

このほか、選考管理システムの中には「応募者に面接・面談の希望日を申請してもらう機能」を搭載したものもあります。一方的に予定を立てるのではなく、応募者に寄り添って日程を決めることができるため、お互いに気持ちよく面接・面談を実施できます。

3.選考書類の準備や印刷が楽になる

ほとんどの選考管理システムでは、既存のデータを一括印刷できます。そのため、ミーティングの際などに紙の資料が必要になったとしても、すぐに用意することが可能です。
また反対に、大学成績表や研究論文、レジュメをはじめとする紙の資料をシステム内に取り込むこともできます。たとえば、PDFファイルに対応した選考管理システムなら、書類をPDF化すればほかの情報と合わせて一元管理できるので、管理が煩雑で紛失する可能性がグッと減ります。

4.より重要な業務に向き合う余力が生まれる

前提として、求人媒体の活用・人材紹介会社の利用など、従来型の採用活動を行っていては優秀な人材を確保するのは困難です。なぜなら、今は求職者よりも“人材を募集している企業”のほうが多い売り手市場であるため。人材獲得競争が激化する中で優秀な人材を確保するには、新たな試みを通じて自社の採用力を高め、ほかの企業と差をつける必要があるのです。

そこで役立つのが選考管理システムです。繰り返しになりますが、システムを導入すれば計画的かつ効率的に採用業務を行えます。つまり、採用活動においてある程度の余力が生まれるのです。
そうなれば、リファラル採用を実施する・自社採用サイトを強化するなど、新たな試みに注力しやすくなるので、結果として採用力の底上げが期待でき、優秀な人材を確保しやすくなります。

選考管理システムの選び方

選考管理システムを選ぶ際に留意すべきポイントは、以下のとおりです。

メインとなる採用ターゲットは？

まずは、新卒と中途、どちらの採用ターゲットをメインとしているか考えてみましょう。

新卒採用への応募者をターゲットとしているなら、たとえば応募受付から応募者の選考、内定出しまでをスムーズに行える選考管理システムを選ぶのがおすすめです。効率的なオペレーションを実現できるため、大勢の応募者がいる場合も一人ひとりとコンタクトを取りやすくなります。
中途採用の応募者をターゲットにしているなら、求人管理に優れたシステムを選ぶのが吉。複数の求人媒体・人材紹介会社を利用したとしても、作業が煩雑する心配がありません。

このように、メインとする採用ターゲットによって適した選考管理システムは変わってくるので、誰を採用につなげたいのか（どの採用に注力するか）をあらかじめ明確にしましょう。

自社の目的に合った機能は備わっているか？

選考管理システムを選ぶ際は、あらかじめ「システムを導入する目的」を明確にすることが大切です。なぜなら、そうすることで自社に必要な機能を絞り込めるため。それぞれの選考管理システムで搭載されている機能は異なるので、「目的を達成するには何が必要か」を明確にして、自社に適したシステムかどうかを判断しましょう。

なお、仮に「応募者とのやり取りを効率化したい」という場合は、メールを自動配信する機能やLINEとの連携機能があると便利です。

使いやすいシステムかどうか？

使いやすいかどうかも、選考管理システムを選ぶ上で大切なポイントです。仮に、複雑な仕様のシステムを選んでしまうと、使える社員が限られたり引き継ぎに苦労したりと、さまざまなデメリットが生じてしまいます。これでは選考管理を効率化するどころか、作業の属人化・非効率化が進む恐れがあるため、あらかじめ誰でも簡単に使える仕様のシステムを選ぶようにしましょう。

セキュリティは？

選考管理システムで管理するデータの中には、応募者の個人情報も含まれています。氏名や住所、電話番号、経歴などが間違っても漏洩しないよう、強固なセキュリティを備えたシステムを選ぶようにしましょう。具体的には、データベースや通信の暗号化、アクセス権限のコントロールなどが可能な選考管理システムを選ぶのがおすすめです。

まとめ

選考管理とは、採用求人の応募受付から、応募者の選考、内定出しまでを含んだ一連の業務のこと。効率よく進めるには、前もって業務のプラン・スケジュールを立てたり、選考管理に着手する担当者を決めたりする必要があります。くわえて、選考管理システムを導入するのも一案です。業務を効率化する複数のメリットを得られるので、採用活動そのものを軌道に乗せやすくなります。

「採用業務を効率化してコア業務に時間をあてたい」という人事・採用担当者の方は、ぜひこの機会に選考管理システムの導入を検討してみてください。

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