これからの時代に求められる「採用広報」

2020年2月3~4日、採用管理システム『SOANR ATS』のユーザー様を中心に「未来の採用の形を共に学ぶ」と題したオンラインプログラムを開催しました。世の中が大きな転換期を迎え、採用活動も大きな変化が求められている中、これからの採用のあり方、採用のトレンドはどのように変わっていくのか。SONAR ATSユーザーが共に学ぶ一大イベントとなりました。

今回はイベント内のセッション『これからの時代に求められる「採用広報」』の内容をご紹介。独自の戦略を軸にメディアを運営する株式会社ベイジとナイル株式会社の担当者を招き、自社の採用活動と運営メディアについてお話しいただいたセッションの模様をレポートします。

●登壇者

枌谷 力氏
株式会社ベイジ 代表取締役社長

新卒でNTTデータに入社後、企画営業職として従事。その後、デザイナーへキャリアチェンジを行う。制作会社やフリーランスでのキャリアを経た後、2010年に株式会社ベイジを設立。経営者として会社を牽引しながら、デザイナー、各種コンサルティング、マーケティング支援、ライター、ブランディング、広報、人事・採用などの取り組みを幅広く行っている。


渡邉 慎平氏
ナイル株式会社 人事本部 採用グループマネージャー

新卒でナイル株式会社(当時当時ヴォラーレ株式会社)へ入社。Webコンサルタントとして300社以上の支援を行う。その後、2018年5月に人事部へ異動。採用マネージャーとして、社の採用と広報を担っている。


●ベイジの採用と情報発信

BtoBに強いWeb制作会社として、企業の課題に並走する株式会社ベイジは、社員20名程の企業だ。採用募集は通年で行っているが、採用人数や時期などの設定はない。共に働きたいと思える人材と出会えたら採用を行う、あくまでマイペースな活動を展開していると枌谷氏は語った。

そんな同社の採用特徴は、インバウンド型リクルーティングに振り切っている事だ。ベイジでは、オウンドメディアとSNSを活用した施策を常時行っている。しかし、これらの発信は、市場や業界へ貢献しつつ、ベイジを透明性高く世の中へ提示する事が目的だ。なので、発信は採用広報のみの観点では行ってはいない。

しかし、2020年の応募者数は、前年の2倍近い約150名にものぼる。それも、エントリーの入口は採用サイトがメインで、エージェントや転職サイトへの露出は一切行っていないのだ。

枌谷氏は、顧客獲得と採用戦略は通じていると考えている。情報の受け手が興味を抱いた後、一部は顧客に、一部は応募者となる。受け手ごとの変容が、各所へ反映されてくるのだ

●ナイルの採用と情報発信

「デジタルマーケティングで社会を良くする事業家集団」をビジョンに掲げ、デジタル、メディア、モビリティの各領域で複数の事業を展開するナイル株式会社では、中途を中心とした通年採用を行っている。

カルチャーフィットとスキルマッチを掛け算した、ジョブマッチ型の採用を実施。活用チャネルはエージェント、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用など、幅広い手法を用いているのも同社の特徴だ。

採用活動において大切にしていることは「応募者からナイルを選んでもらった上でマッチングするプロセス」だ。そのためには、ナイルを正しく知ってもらえる情報を積極的に開示する必要があった。

その課題に向けた施策として、必要な情報をフェーズごと可視化し、「採用狭報」と「採用広報」の2軸で情報を発信する施策を開始したのだ。

採用狭報とは「今受けに来てくれている人への理解促進&興味換気」の役割を示している。主に、オウンドメディアを通じたコンテンツで、内部のリアルを開示して理解を促す情報の提供を行っている。

採用広報は、一般的な認知度向上が役割だ。ナイルのマーケター達のチャレンジの一環として開始したTwitterでの発信は、多くの興味関心と認知拡大に貢献している。結果論ではあったが、社員個人の知見や思考は、近しい立場の潜在的応募者へ、生きた情報として響く可能性が高いと言えるのだろう

●伝える姿勢とカルチャーフィット

自社の知見や情報を積極的に開示する姿勢が、2社共通のポイントだ。

それも「伝えたい」ではなく、あくまで受け手となる応募者側の視点で「知りたい情報」を考え、臨場感ある情報を提供していることが、共感や理解を得る結果へとつながっている。そこに、PV稼ぎやバズを狙う下心はない。あくまでニュートラルな発信姿勢が、良いコンテンツとして受入れられているのだろう。

そんなナチュラルな情報には、企業のカルチャーが詰まっている。所属社員の発するリアルな言葉は、綺麗にまとめられた企業紹介より、遥かに透明度が高い。それらを通して応募がある時点で、カルチャーフィットの第一関門は、ある意味クリアしているとも言える。

言語化し難いカルチャーフィットと見極め方について、この様な考えが述べられた

渡邉氏:選考中に、カルチャーフィットのフィルタを複数作っています。例えば、ナイルの「事業家集団」は、共に同じベクトルを向いて事業を行う集団で、一般的な起業家マインドとは異なる。なので、組織へコミットした過去の期間や、面接での返答、アンケートへの回答をみて、マッチしているかを総合的に判断するようにしています。

枌谷氏:シグナルをうまく散りばめるイメージですよね。フィット感やマッチングは、私たちの発信内容を見ている段階から始まっている気はしています。悪いイメージを抱いて応募はしてこないので。それと、私は企業のカルチャーを握る人物が必ず採用に関わった方が良いと考えていますね。

渡邉氏:ナイルでも、役員が最終見極めのバーレイザー的役割を担っています。
カルチャーフィットの定義を言語化して、人事と現場で目線を合わせる必要はありますが、おっしゃる通り最終的に握る人物がいるのは重要ですね。妥協の採用は止めに入るので。ベイジさんでは枌谷さんが担われているのでしょうか。

枌谷氏:そうですね。コミュニケーション力や相性など、言語化し難い部分は任せてはいますが、必ず関わっています。最終的には、メンバーが「この人と働きたい」と思う人を採用するのが間違いないとは思っていますけどね。

●メディア作りのポイント

オウンドメディアを中心としたメディア作りのポイントや、重視している点をお話しいただいた。

この続きは資料をダウンロードしてお読みいただけます
・ベイジのファネル別施策
・ナイルの応募者ファーストのコンテンツ
・発信強化のファーストステップと今後の採用広報

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この記事の著者
sonarイベント・セミナー事務局
sonarイベント・セミナー事務局

採用管理システム『sonar ATS』の運営・主催により、採用の最新ナレッジをお伝えするセミナーを随時開催しています。体系的な採用戦略から最新の採用トレンドまで、毎月様々テーマをお届け。最新のセミナーはこちらからご予約いただけます。

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